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中編:仏陀の教えを守って生きる1―三宝帰依と六種人間関係―

苦しみから解き放たれた仏陀の道を歩む。
そのためにまず必要なのが三宝(仏・法・僧)への帰依である。

1.仏様、仏像(苦悩からの救済者)

仏様

・仏様は大慈悲心を持って教えを説き、私たちを苦しみから救って下さる存在である。
・その教えと導きは病を癒す極上の薬であり、仏様は私たちの悩み苦しみを治癒する医者である。

仏様の導きがあるからこそ、私たちは、苦の現実に直面しても道を歩むことができるのだ。

2.仏法(仏様の教え)

それはすべての私たちを安楽の境地に導く力を持っている。私たちはその教えを受け入れて日常生活の中で実践し、自らの安楽を実現すると同時に、他者をも同じように安楽に導いていくべきなのである。

3.僧侶(仏教の修行者であり、善知識をもって私たちを導く先生)

僧侶のイラスト

仏教の信仰とその価値、基本的な原理と修行方法、社会での活かし方など、さまざまな知識でもって人々を導き、教育する存在である。「上には安楽の悟りを求め、下にはすべてのものを導く」。この実践者こそが、本当の意味での僧侶なのである。

寺院の役割―すべてのいのちの拠り所としての機能―

寺院

寺院は村や都市に生きる人々の精神的な中核としての役割を担う。

1 仏教教育の拠点として。
2 聖伝と儀礼を通して仏菩薩と接触できる聖地として。
3 智慧と慈悲に基づく社会活動を行い、和を広げていくための拠点として。

この聖伝を共有するすべての私たちは、
何よりもまずこの三宝に帰依し、これを守って道を歩むべきなのである。


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仏陀の教えを守って生きてゆく。
その場合日常生活の中では次のような教えが示されている。

日常生活における六種の人間関係

①天(宗教者)

俗人の義務=宗教者の物質面を、尊敬を持ってお世話すること。
宗教者の義務=慈しみの心を持って俗人に知識と教養を与え、善道に導くこと。

②北(友人・親類・隣人)

お互いに好意的で、寛大で、言葉遣いは丁寧で、心地よくなければならないなど。

③南(先生)

弟子の義務=師を尊敬し熱心に学ぶこと等。
師の義務=弟子をよく教えて訓練すること等。

人と人のつながりの輪

④東(両親)

子の義務=両親に対しできることをする等。
親の義務=良い教育を受けさせる等。

⑤西(妻子)

夫(または妻)の義務=妻(または夫)の支えに感謝し敬うこと等。
妻(または夫)の義務=家事を監督し、人々をもてなす等

⑥地(召使い、作業者、使用人)

使用人あるいは従業員に対し、仕事は能力に見合ったものであり、ふさわしい報酬が支払われ、時として褒賞やボーナスが与えられなければならない。

「後編:仏陀の教えを守って生きる その2」へつづく。

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