2003年7月2日公開(米国)

監督 ジョナサン・モストウ。主演 アーノルド・シュワルツェネッガー。

Chapter1 真のターミネーターの続編-抵抗軍のリーダー、ジョン・コナー誕生の物語-

世界の、そして人生の黙示録の始まりを描いた映画。それがターミネーター3という映画だと思う。世間的には出涸らしだの蛇足だのさんざんにこき下ろされ、今では完全になかったとこにすらされているターミネーター3。僕も公開された2003年当時は、あまりに期待しすぎていたため、その内容には正直がっかりした。

「こんなん、ただターミネーターT-850が主人公たちを車で運んどるだけじゃないか!」がっかりしすぎてターミネーターが大っ嫌いになったものだ。

SF的な画像

 

でも今はまったく逆だと思っている。
ターミネーター3は蛇足でも出涸らしでもない。

実はこれこそ真のターミネーターの続編であり、
ある意味での最高傑作なのだから。

 

この映画の根底には、「決意」というテーマがある。自分の背負う運命と現実に目を背け、逃げ続けていたジョン・コナー。そんな彼が2体のターミネーターと出会い、導かれることで自分の過酷な運命と現実を受け入れ、闘い続けることを決意する。言い換えれば、自我に目覚めた無人防衛コンピューター、スカイネットが起こした核戦争後の未来において、スカイネット率いる機械軍と戦う人類抵抗軍のリーダー、ジョン・コナー誕生の物語でもある。それがターミネーター3で語られる物語の本質だ。そしてその「決意の物語」は、私たちにとても大切な生き方や考え方教えてくれているのである。

自分の運命と現実を受け入れ、闘い続けろ、ということを教えてくれるのである。

運命というものはある。それがどんなに過酷なものであっても、何度も運命に翻弄されようとも、生きて生きて、生き抜け。己の運命と現実を受け入れ、希望を信じて闘い続けろ。それが生きるということだ。そういう人生の真理を、この映画は教えてくれるのである。

絶望的な運命を前にしても、生き抜いて闘い続けること。一本筋の通ったこの真理を提示しているからこそ、ターミネーター3は蛇足でも出涸らしでもない、真のターミネーターの続編であり、ある意味での最高傑作といえるのである。

ターミネーター3。それはターミネーター2から10年後のロサンゼルスが舞台となっている。あれから10年・・・・・ジョン・コナーたちの活躍によって核戦争は阻止され、世界は平和であるかに見えた。しかし当のジョンは全く違っていた。10年後のジョンは核戦争を防いだ後、ホームレスの日雇い労働者となっていたのである。

本来、ターミネーターシリーズにおけるジョンは、人類抵抗軍のリーダーにして、最後の希望と呼ばれた人物だった。アメリカのサイバーダイン社が空軍司令部のために作った無人防衛コンピューター、 スカイネットが自我に目覚め、敵とみなした人類に対して核攻撃を行った核戦争後の未来。スカイネットの指令のもとに無数の機械軍が大地を蹂躙し、無人偵察機ハンターキラーが空を支配する絶望的な未来。そんな世界の真ん中で、ジョン・コナーは人間を殲滅しようとする機械軍と闘うために、生き残った人類を率いて抵抗軍を組織。そのリーダーとなり、壮絶な戦いの果てに機械軍に勝利するのである。

しかし、前作の活躍で核戦争を起こすはずのコンピューター、スカイネットが誕生する要素がなくなり、未来が完全に変わってしまった。そのためジョンは普通のどこにでもいる人間となり、運命を背負って立つ必要がなくなったのである。だがそのジョンの10年後は・・・・・・。

電話も持たず、住所も持たず、誰とも関わらず、過去との繋がりもすべて消し去っていた。

なぜ彼はそんなことをするのか。それはジョンが己の前にある運命と現実に目を背け、逃げ続けて生きているからだ。彼はこう思っている。核戦争は防いだはずなのに、どうしてもそうは思えなかった。どんなことをしても、毎晩毎晩核戦争後の夢を、無数の機械軍が人間を殺すために進軍してくる夢を見る。その夢だけはどうしても消せなかった。僕はそんな未来は望んでいない。そんな未来は来ない。でも不安で不安でたまらない。そしてまた、10年前のように未来からターミネーターが殺しに来るかもしれない。だから僕は逃げ続ける。

そう、物語開始時点のジョン・コナーは不安と悪夢におびえ続け、

自分の運命から、そして己の前に立つ現実から逃げ続けているのである。

そんな時、ある夜、未来からやってきた2体のターミネーターの出現によって、再び運命の歯車が動き出すことになるのだ。すべての真実を知っているターミネーター、T-850とT-Xの出現によって。彼らは現実逃避を続けているジョンを現実に向き合わせ、再びジョンが厳しい現実に立ち向かうきっかけをつくる役割を果たす。非現実世界に逃げ込み、現実から目を背ける若者を、再び現実世界に引き戻すかのように。T-850はジョン・コナーとケイト・ブリュースターという女性を助けるために、ある人物の指令を受けて2032年の未来から転送されてきたロボットだ。演じているのはもちろん、Mr.ターミネーター、アーノルド・シュワルツェネッガー。T-Xはジョンたちを抹殺し、そしてある目的を遂行するために、スカイネットによって未来から転送されてきた女性型ターミネーター。体内にプラズマ砲やら火炎放射やら多くの武器を内蔵し、ほかのマシンを操る能力も持つ、最強の対ターミネーター用ターミネーターだ。演じているのはクリスタナ・ローケンという俳優さん。この2体のターミネーターが、2004年のロサンゼルスへと降り立ち、ジョンたちを真実の言葉と行動で導いていくのである。

Chapter2 破滅へのカウントダウン―それでも僕は受け入れない―へと続く。

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