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盗んででも食べたい 京都駄菓子自慢「どろぼう」
「格子家」を訪ねて
「格子家」の「どろぼう」という駄菓子を教えてくれたのは某PR雑誌でした。
面白い名前にひかれて、京都の二条城そばまで出かけました。
築百年以上の京町家を店舗にした店先には色とりどりの昔菓子、駄菓子の類が並んでいます。
「格子家」の表玄関
「格子家」さんの駄菓子1
「格子家」さんの駄菓子2
「格子家」さんの駄菓子3
他の菓子には目もくれず、「どろぼう」を求め、帰宅してすぐ頬張ります。
サクッとした硬さの外側。崩れるような柔らかさの内側。
食感二重奏といった趣の歯ごたえに、濃厚な黒砂糖の風味が混ざり合う美味しさに圧倒されました。
「どろぼう」
「どろぼう」のひとかけら
黒砂糖のねっとりとした味わいが舌の上にひろがった次の瞬間、“おこし”の香ばしさが口内で炸裂して旨味が極まります。
黒砂糖を使った駄菓子の類で、これほど美味しいのに出会うことはそうそうありません。
そこで、今回改めて暖簾をくぐり、元は製造・卸専門店(創業大正元年)だった「格子家」を店頭販売もする店に変えた3代目主人、田中伸二さんにいろいろ教わりました。
製造はいたって簡単です。
まず、小麦粉を揚げていなり(揚げ=いなり)という生地を作ります。
そこに水あめを絡めて“おこし”を作り、炊き込んだ黒砂糖を絡めれば出来上がり。
ちなみに、“おこし”のことを“しゃんこ”(山辛)ともいい、昔の京都には山辛屋さんという菓子屋が数件あったのだそうですが、現在残っているのはこの「格子家」だけであるとか。
田中さんの説明を聞いていると、この駄菓子の味が秀でているのは、水あめの量と沖縄・小浜島産黒砂糖の炊き込み加減にあることがほぼ推察できます。
そしてまた、コラム子には、この昔ながらの駄菓子を守ろうとする作り手・田中さんの真心が加わっているからこそ、味に一段と深みが増しているのだと感じられてなりません。
盗んででも食べたくなる菓子なので「どろぼう」。
言い得て妙です。
1袋(160g)550円
約60日くらい保存がききます。
地方発送可能。
「どろぼう」
店舗情報 「格子家」田中製菓
京都市中京区大宮通り押小路角市之町180
営業日は「格子家」インスタグラムで確認のこと。
問い合わせなどもインスタグラムを通じて行ってください。
電話は受け付けていません。
Instagram: https://www.instagram.com/koushiyakyoto/
「格子家」さんの外観
この記事を書いた人

つばくろ(Tsubakuro)
京都生まれ、京都育ち、生粋の京都人です。
若い頃は京都よりも賑やかな東京や大阪に憧れを抱いていましたが、年を重ねるに従って少しづつ京都の良さが分かってきました。
このサイトでは、一見さんでは見落してしまう京都の食を巡る穴場スポットを紹介します。