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素食カフェren四条大宮店
先日、コラム子は友人と一緒にかねてより着目していた自宅近くの料理店を初訪問しました。
それが、台湾風精進料理の店「素食カフェren四条大宮店」です。
店の所在地は、阪急四条大宮駅を真っ直ぐ西に歩いて約300メートルほどの最初の細い辻を曲がって直ぐです。
「素食カフェren」の店の玄関
店は裏路地とでも呼べそうな小さな家の集まっているひっそりとした住宅街の中にあります。
店自体も、町家をリノベーションしてオープンしました。
一見何の変哲もない町家に見えますが、玄関わきに木製のプレートがかかっています。
木製のプレート
さて、扉を開けて中に一歩足を踏み入れるとこじんまりとした店内はお客さんで満員でした。
店内
私たちを見て、直ぐに女性の店員がにこやかに「ご予約の〷〷様ですね?」と声をかけてくれました。
予約しておいてよかった、と思いました。
席に落ち着いて、メニューを見ながら二人であれこれ相談した結果、コラム子が注文したのは「本日の精進料理定食」、友人は「薬膳カレー」でした。
ここで、この「素食カフェren四条大宮店」が提供している台湾風精進料理について簡単に説明します。
台湾はインドと並んで、知る人ぞ知る精進料理の2大大国だそうです。
この「素食カフェren」も台湾出身のオーナーが経営しており、現在のところ和歌山に1店舗、京都に3店舗の展開をしています。
店のモットーは、動物性食品(肉、魚、卵、乳)を一切使わない精進料理を提供することです。
また、五葷(ごくん)の野菜である玉ねぎ、ニラ、ネギ、ラッキョウ、アサツキなども使用していないのも特徴の一つです。
この五葷(ごくん)の野菜を使わないことから厳密にはいわゆるヴィーガン料理とも区別されます。
そういった点から正式な名称は、精進料理を意味する中国語の「素食」(スーシー)が最も適当なのだそうです。
さて、前置きがいささか長くなりましたが、興味津々で待機する我々の前に運ばれてきた料理はこれ。
本日の精進ごはん定食
本日の精進ごはん定食 1600円
薬膳カレー
薬膳カレー 1500円
薬膳カレーにはサラダもついています。
コラム子が注文した精進ごはん定食は、メインのおかず2品、小鉢5品、黒米入り玄米ごはん、それに薬膳スープ付き。
お重の盛り付けもカラフルで目のごちそうの効果も大といえます。
早速箸をつけてみると、黒米入り玄米ごはんは嚙み締めるとプチプチした歯ごたえがいかにも心地よく滋味あふれる味わいです。
玄米ごはん
次にメインのおかずのソイミートの磯辺揚げですが、ソイミートとは肉や魚の代用食として用いられる大豆を原材料とした食品のこと。
この磯辺揚げにはヨモギ、レンコン、麩などが一緒に混ぜ込んであります。
ソイミートの嚙み心地は本物の魚と大差がないほどで、一緒に揚げられているヨモギの苦みがおいしさを引き立てていました。
磯辺揚げ
小鉢の1つ、ナスの揚げびたしと厚揚げも生姜醬油で和えてあって、そのひと手間がうれしくなります。
ナスと厚揚げ
さらにもう1つの小鉢、カボチャの天ぷらはホクホクした甘味が口中に広がって、これもなかなか後を引く味わいでした。
「素食カフェren」のホームページの解説によると、店で使用している野菜はすべて和歌山、京都で採れる無農薬、無肥料の自然栽培のものだそうです。
カボチャの天ぷら
そして、特筆すべきが薬膳スープ。
薬膳スープの写真
15種類以上の漢方をじっくり2時間かけて煮込んだスープだとか。
一口つけるとかすかな漢方独特の香りがして、味わいは薄味ですが優しい口当たりが格別で思わずおかわりがしたくなるスープでした。
効能としてはデトックス効果があらたかで、冷えやむくみ、イライラなどによいそうです。
さて、かたや薬膳カレーを注文した友人は、1さじスプーンをつけてカレーを口にした途端、顔をほころばせて「美味しい、このカレー」と歓声を上げました。
そしてコラム子にも盛んに「1口味見をしてみたら?」と勧めるので、黒米玄米ごはんにちょっぴりかけてみるとはたして、美味しい。
薬膳スープをベースにカレーの材料を煮込んで作られているようでした。
仕上がりはタイのカレーのようにサラサラです。
具材はほとんどスープに溶け込んでいます。
ただ、友人がスプーンですくって「何かな?これ。」といったものがありました。
後で分かったことですが、それはソイミートのバラ肉でした。
ほっこり和む空間
こうしてめいめい食べ進めながら店内を見渡すと、お客さんの数は我々2人を入れて全部で15名でした。
男女の比率は半々で、年齢層は30代くらいから上が大半です。
そして外国人のお客さんが半分でした。
店内は木のテーブルが4つと壁に沿ったL字型カウンターが1つしつらえられています。
店内
少し落とした照明で店内はほの暗く何とも言えない和む雰囲気に好感が持てます。
集っているお客さんは薬膳鍋を食べている人あり、水餃子定食を食べる人あり、精進鰻の押し寿司を注文する人ありで様々です
デザートのスイーツも充実
さて、お目当てのごはんを食べ終えた我々ですが、どちらからともなく「甘いものも欲しいね。」ということになってデザートメニュー表を持ってきてもらいました。
お店では日替わりのケーキが毎日4種類提供されているほか、アイスやおからのドーナツなども取りそろえられています。
この日のケーキはクルミと豆腐のガトーショコラ、ごぼうとリンゴの全粒粉のココアケーキなどでした。
ケーキのメニュー板
散々迷った末、コラム子は「クルミと豆腐のガトーショコラ」を、友人は「豆腐とカシューナッツのチーズケーキ」をそれぞれ注文しました。
で、運ばれてきたのが以下の写真のケーキ。
ガトーショコラ
クルミと豆腐のガトーショコラ 800円
豆腐とカシューナッツのチーズケーキ
豆腐とカシューナッツのチーズケーキ 800円
ケーキはテイクアウトもできるとのことで、その際は1つ600円です。(店で食べる場合はケーキにフルーツが添えられているので、その分200円プラスなのでしょう。)
コラム子が食べたガトーショコラはずっしりした食べ応えで、とても豆腐が原材料になっているとは思えないほど満足感のあるものでした。
生地もしっとりなめらかでガトーショコラ特有のほろ苦さも感じられて、これだけでもおなかが満たされると思えるほどでした。
また、フルーツがふんだんにあしらわれたケーキのプレートはいかにも愛らしく、女性に喜ばれそうな印象が特徴的です。
店内には物販コーナーも
店の店内右の奥には物販コーナーも設けられています。
店で使用されているソイミートの大袋をはじめ、醬油や味噌などの調味料、カレールーにラーメンなども扱っています。
物販コーナーの写真
物販コーナーを見物していた友人はソイミートの大袋を見て、「カレーの中のあれ、ソイミートのバラ肉やった!」と声を上げていました。
さらにレジの傍らにはヴィーガンクッキーも並んでいます。
種類はさほど多くはありませんが、ちょっとした持ち帰りに適しているといえそうです。
クッキー
むすび
以上、「素食カフェren四条大宮店」の店の様子とそこで供される料理を紹介してきましたが、その印象を端的にいえば「訪問の価値あり」だと思います。
実際、一緒に行った友人も「美味しかった。お腹いっぱいになった。」としきりに繰り返していましたし、コラム子も「家の近くに良い店を見つけた。」と思いました。
メニューの取り揃えも豊富でガッツリ食べたい人にも、小腹を満たしたい人にも対応できる店だと思います。
また同時に、コーヒーやジュースの他スイーツも揃っていることからカフェとして利用できる店でもあります。
なかなか使い勝手がよい店ではあるでしょう。
1人で利用している人も何人か見かけました。
別に女性1人で入っても気後れすることはないと思います。
ただ、非常に人気があるので、予約しないでフラッと訪ねていったりすると、外で待たされることが多いでしょう。
さて、蛇足になりますが最後に実感として思ったことを書き添えておきます。
この店のレビューを見ていて分かったことですが、料理の値段が短期間のうちに繰り返しアップしているという由々しき事態です。
コラム子が食べた「本日の精進ごはん定食」も、半年前のレビューで掲載されていた価格から370円も上がっていました。
定食だけではありません。
友人の薬膳カレーも、ケーキもどれもこれも値上げに次ぐ値上げです。
これはもう、昨今の物価高によるものだけとはいえない。
原因の多くは外国人観光客に人気があるからに他ならない、といえそうです。
「素食カフェren」とは外国人観光客を当て込んでの天井知らずの値上がりを続ける店、という側面をあらかじめ知っておいてからのご利用をお勧めします。
素食カフェRen 四条大宮店
- 住所:〒604-8804 京都府京都市中京区壬生坊城町12−7
- TEL:075-496-8182
- URL:
https://cafe-ren-shijyoomiya.therestaurant.jp/ - 営業時間:
11:30~21:00(OS.20:00)
日曜定休 - 座席:
席数10席
全席禁煙 - 交通アクセス:
阪急「大宮」駅・京福電鉄「四条大宮」駅から徒歩4分
四条大宮駅から206m - 支払い方法:
カード可(AMEX)
電子マネー可
QRコード決済可
この記事を書いた人

つばくろ(Tsubakuro)
京都生まれ、京都育ち、生粋の京都人です。
若い頃は京都よりも賑やかな東京や大阪に憧れを抱いていましたが、年を重ねるに従って少しづつ京都の良さが分かってきました。
このサイトでは、一見さんでは見落してしまう京都の食を巡る穴場スポットを紹介します。