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そなたがそうであるように、われらには、われらの立場で為すべきこと、
われらの立場できることが必ずある。それをただひたすらしてゆくのだ。こんな時代に生きているからこそ。

空也様の善友、蓮性様の言葉が、俺、辰巳のなかで今も鼓動を打っている。

混乱と荒廃に満ちたこの世の中で、それでもできることがある。

だから俺は今日も誰かの手助けをする。都の路上と西鴻臚館を行き来して、自分にできることをする。ある時は病者や貧者に食べ物や薬を与え、またある時は路上に生きる人々に手を差し伸べる。差別も区別もすべてを捨てて、南無阿弥陀仏と称えながら。

そうしているうちに、いつの間にか念仏を称えながら人が人を助けるというつながりが、俺たちの中で出来つつあった。それには、東市で活動する空也様を中心とした念仏行の広まりもあったことは言うまでもない。今、西鴻臚館を拠り所として活動する俺たちの間では、念仏を称えながらお互いに支え合う関係ができつつあるのだ。

病の癒えた者が、そうでない者のお世話をし、貧しい世界から抜け出した者が、貧しさに喘ぐ者に食べ物を与え、念仏を施す。

一度は世の中に見捨てられ、生き場を失くした者たちが、その外側で新たなる安息の場所を見つけ、その場所で新たなる絆を育んでいる。名もなき者たちが、阿弥陀念仏という光に出遇い、その光の中で共に生き合い支え合う、そんな世界が、この西鴻臚館の中でできつつあるのだ。

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だからこそ下層社会に身を置くわれらが、
苦しみや痛みによって断絶された人々をもう一度つないでいくのだよ。
阿弥陀念仏の教えを黄金の縄として。

あのとき空也様が届けてくれた言葉は、今も俺の中で生き続けている。

下層社会に生きる俺たちだからこそ、この世の痛みや苦しみを骨の髄まで味わっている俺たちだからこそ、できることがある。それが、阿弥陀念仏の教えですべての俺たちをつないでゆくことなのだ。

俺は、一人でも多くの人をつないでゆける人になりたい。
その先に、救われる道が開けていると信じたい。

空也様、お邑、レン、そして蓮性様、そう思わせてくれたのは、信じるきっかけをくれたのは、あなたたちだった。だから俺も、また少しずつ歩いてみるよ。新しい絆をこの胸に抱いて。

「南無阿弥陀仏、阿弥陀仏。南無阿弥陀仏、阿弥陀仏」

〈第3楽章(完)〉。

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