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前編:お互いに支え合い、生かし合う共存共栄の世界。
かつて私、西光坊浄海が訪れた、この世界の遥か外側にある地上極楽の国、パドマ。そこで分かち合われる『大如来蔵聖伝』のすべての基盤となる仏様の大地。
この仏様の大地の上に築かれたのが、
すべての存在を結びつけて共存共栄を目指す華厳の極楽浄土である。
すべての存在を結びつけて共存共栄を目指す世界。それが蓮華蔵世界である。この世界を造り上げたのは大慈大悲仏という仏陀である。この仏陀はかつてカルナーと名乗っていた時に華厳の教えを説く毘盧遮那仏と出遇い、その教えに帰依して大悲菩薩と名乗った。
お釈迦様が耕された大地には、様々な仏菩薩が出現した。
その一人に毘盧遮那仏がおり、人々に華厳の教えを説いていた。
その教えを聞いた人の中に、ある国の王でカルナーという人がいた。彼はその教えを聞いて大いに感銘を受け、迷うことなく毘盧遮那仏に帰依した。そして自ら〈あらゆるものと共に生き、支え合って生きる者、菩薩〉として生きることを身心に誓い、大悲菩薩と名乗ったのである。
そして大悲菩薩は、華厳の教えで自らが治める国を一つにしようとした。
華厳宗の教えとは、「あらゆるものはお互いに支え合い、生かし合って皆で一つの平和な世界を創っている」という教えを支えとして、この世に存在するすべてのものたちを結びつけ、共存共栄を目指してゆく教えである。
そういえば、かつてこの私、西光坊浄海が訪れたパドマにある「憩いのわが家」という旅人たちの宿では、まさに華厳の教えで結びついた世界が広がっていた。
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その宿を経営していた人、仮に甲さんとしよう。
宿で働いてくれる仲間、宿に品物を届けてくれる人、そして宿に来てくれる多くのお客さんなどなど。そのような人たちがいてこそ、宿は宿として初めてそのいのちを宿すことができる。
甲さんの経営する旅人の宿はそうして実に様々な支え合い、生かし合いの縁の上に成立した、一つの大きな縁の世界なのである。そして多くの縁によって出来上がった宿「憩いのわが家」という名の一つの大きな縁の世界は、同時に甲さんの宿を支えてくれている多くの人を遍く助けている。
そうやって甲さんの経営する宿である「憩いのわが家」は、長きに渡って人々に支持されるお店となっているのである。
人というのはこのように、
意識せずともお互いに生きる力を与え合い、支え合って生きている。
華厳の教えを縄として、繋がり合って生きているのである。
あらゆるものたちつながり合い、生かし合って共存共栄している平和な極楽世界。華厳宗ではそのような世界を蓮華蔵浄土と呼んで尊んでいる。
後編:「蓮華蔵世界パドマ」へとつづく。
この記事を書いた人
じゅうべい(Jubei)
みなさんこんにちは。今日も元気がとまらない地球人、じゅうべいです。好きなことは遊ぶこと(漫画に映画、音楽(Jロック等)にカフェ巡り)です。
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