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前編:お互いに支え合い、生かし合う共存共栄の世界。

かつて私、西光坊浄海が訪れた、この世界の遥か外側にある地上極楽の国、パドマ。そこで分かち合われる『大如来蔵聖伝』のすべての基盤となる仏様の大地。

それは仏教の開祖であるお釈迦様が説かれた教えの大地である。目覚めた人、仏陀であるお釈迦様がこの世に出現され、もとは何もなかったこの大地の上に仏種(仏陀の教えを種にたとえた表現)を植えられ、大地を耕し水をやり、見事に仏教という白蓮の華を咲かせたのである。

仏様の大地。この大地の上には、様々な仏法の華が咲き誇っている。四聖諦と非我の教え。そして三宝帰依に六種の人間関係のあり方。日常における仏教の心のあり方、そして四つの恩に十種の善行でもって恩を返していくこと。地上極楽の国パドマでは、まず最初にこれらの教えの華が大地に咲き誇り、それが仏様の大地として今に伝えられている。

この仏様の大地の上に築かれたのが、
すべての存在を結びつけて共存共栄を目指す華厳の極楽浄土である。

すべての存在を結びつけて共存共栄を目指す世界。それが蓮華蔵世界である。この世界を造り上げたのは大慈大悲仏という仏陀である。この仏陀はかつてカルナーと名乗っていた時に華厳の教えを説く毘盧遮那仏と出遇い、その教えに帰依して大悲菩薩と名乗った。

お釈迦様が耕された大地には、様々な仏菩薩が出現した。
その一人に毘盧遮那仏がおり、人々に華厳の教えを説いていた。

毘盧遮那仏様
その教えを聞いた人の中に、ある国の王でカルナーという人がいた。彼はその教えを聞いて大いに感銘を受け、迷うことなく毘盧遮那仏に帰依した。そして自ら〈あらゆるものと共に生き、支え合って生きる者、菩薩〉として生きることを身心に誓い、大悲菩薩と名乗ったのである。

そして大悲菩薩は、華厳の教えで自らが治める国を一つにしようとした。

蓮華に含蔵された世界の中で、すべてのいのちたちがお互いに支え合い、生かし合う共存共栄の世界の実現を目指して。

華厳宗の教えとは、「あらゆるものはお互いに支え合い、生かし合って皆で一つの平和な世界を創っている」という教えを支えとして、この世に存在するすべてのものたちを結びつけ、共存共栄を目指してゆく教えである。

あらゆるものはお互いに支え合い、生かし合って皆で一つの平和な世界を創っている。その世界に善行の繋がりが生まれると、善行によってあらゆるものが安楽となり、全世界が安楽となっていく。

人間、山川草木、鳥獣魚介、その他すべての存在が、善い行いによってお互いに支え合い、生かし合ってみんなで一つの平和な世界を創っていることを示した図。

・あらゆるものはお互いに支え合い、生かし合って皆で一つの平和な世界を創っている。
・この世に存在するすべての世界は、実に様々な支え合い、生かし合いの縁(人と人、ものともの、人とものとの繋がり)の上に成立した、一つの大きな縁の世界なのである。
・そして多くの縁によって出来上がった一つの大きな縁の世界は、遍く多くの縁を助け、そして多くの縁に同時に助けられている。

そういえば、かつてこの私、西光坊浄海が訪れたパドマにある「憩いのわが家」という旅人たちの宿では、まさに華厳の教えで結びついた世界が広がっていた。

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その宿を経営していた人、仮に甲さんとしよう。

その甲さんの営む宿、それは決して甲さんひとりだけの力で成り立っているものではない。様々な人たちがそれぞれの立ち位置でお互いに支え合い、生かし合って皆で一つの平和な世界、「憩いのわが家」という旅人たちの宿を創っているのである。

宿で働いてくれる仲間、宿に品物を届けてくれる人、そして宿に来てくれる多くのお客さんなどなど。そのような人たちがいてこそ、宿は宿として初めてそのいのちを宿すことができる。

人と人が輪のようにつながり合っている様子
甲さんの経営する旅人の宿はそうして実に様々な支え合い、生かし合いの縁の上に成立した、一つの大きな縁の世界なのである。そして多くの縁によって出来上がった宿「憩いのわが家」という名の一つの大きな縁の世界は、同時に甲さんの宿を支えてくれている多くの人を遍く助けている。

宿で働いてくれる仲間には、働く場所と生活の基になる頂金(様々な人から頂いたお金)、を共与し、宿に品物を届けてくれる人は、運搬というお仕事を通して甲さんの宿と共生の繋がりを持たせてもらっている。そして宿に来てくれる多くのお客さんは、そこで思い思いに安楽なひと時を過ごさせてもたっている。

そうやって甲さんの経営する宿である「憩いのわが家」は、長きに渡って人々に支持されるお店となっているのである。

人というのはこのように、
意識せずともお互いに生きる力を与え合い、支え合って生きている。
華厳の教えを縄として、繋がり合って生きている
のである。

人と人が輪のようにつながり合っている様子

この世に存在するあらゆるものは、お互いに支え合い生かし合って皆で一つの平和な世界を創っている。それは言い換えると、すべてのものたちがつながり合って共存共栄の今を生きているということなのである。

あらゆるものたちつながり合い、生かし合って共存共栄している平和な極楽世界。華厳宗ではそのような世界を蓮華蔵浄土と呼んで尊んでいる。

後編:「蓮華蔵世界パドマ」へとつづく。

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