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前編:漆黒の闇の淵から

ここは・・・・・・・・どこだ。

暗闇

俺はその時、暗闇の中で倒れていた。ここがどこなのか、どうして俺は倒れているのか、それはさっぱり分からない。ただはっきりとわかるのは、ここが漆黒の闇に包まれているということだけだった。暗闇に包まれている、ということ以外は何も分からない。

何も見えない、何も聞こえない、そしてそこには、何もない。
そんな場所に、俺はいた。

そんな暗闇のただ中で、それでもどうにかして俺は自分の身体を動かそうと試みてみる。しかし自分のものであるはずの身体は、今や石のように冷たく固まってほとんど動いてはくれない。声を発してみようにも、喉は潰れたように痛み、口は麻痺をしたように動かず、かすれ声さえ出すこともかなわなかった。

しかしこうしていつまでも倒れているわけにもいかない。そう思って、無理にでも身体を動かそうとしてみる。するとその瞬間、この世のものとは思えない壮絶な痛みが、容赦なく俺に襲い掛かってきたのだった。そう、それはまるで、この身を引き裂き貫くような、とても耐えることのできない壮絶な痛み。それが闇の中で容赦なく俺を突き刺し引き裂いて、終わらない痛みの世界へと引きずり込んでゆく。

いったい・・・何が。俺は、いったい・・・・。

なんとか考えてはみるものの、極度の痛みと折から来る凍えるような寒さで茫然とした頭では、もはや何も考えることはできない。

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痛い、苦しい、悲しい。

苦痛のイメージ

闇の中で終わらない痛みに呻きながら、
俺はまた闇の邪念に支配されてゆくのが分かった。
それもまた、終わることのない、一生消えることのない深い後悔の念。

だがもう遅い。もうすべてが遅すぎる。遅すぎるんだ!

どんなに闇に叫んでも、許してくれと叫んでも、もうすべてが遅すぎる。どんなに許しを請うたとしても、どんなに助けを求めても、その声はもう、どこの誰にも届かない。もうどこにも、誰もいない。もう誰も、俺を助けてはくれない。

助けてくれる、はずがない。

そう思った時、俺ははっきりと現実に思い知らされることになるのだった。

俺は、いや、下層社会に生きるすべての俺たちには、
もはや何の光もありはしないのだ、ということを。

「後編:名もなきものの、いのちの叫び」へとつづく。

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