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暗闇
私、空也は今、暗闇の夜の中にいる。闇が私を包んでいる。見渡すかぎりそれはどこまでも広がって、果てなく世界を包んでいる。そんな世界の真ん中で、私は独りそこに坐し、耳を澄ませてその声に耳を傾ける。闇に包まれし現実の世で、痛みと哀しみを背負って、苦しみ喘ぎ憂いている、明日なき迷子たちの声を、私は今日も聞き続ける。そして私は称え続けるのだ。闇を照らす光のうたを、口に任せてただひたすらに。

「南無阿弥陀仏。阿弥陀仏。南無阿弥陀仏、阿弥陀仏」

阿弥陀仏の画像

阿弥陀念仏様、そんな私をあなたはずっと見守っている。眼を閉じた、暗闇の中にあなたはいつもいてくれる。闇に覆われた世界を照らし、すべてのわれらを光へ導く、そんなあなたがいつも今そこで輝いている。

闇の中にいても、私はつねに、あなたの中に、あなたの光の中にいる。光の中で、眠りから覚め、極楽に咲く白蓮の上であなたと共に悠久の時を刻んでいる。現実世界の中に在り、闇の中で光り輝くその世界、極楽浄土で今この時を生きている。

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だからこそ、私は光を失わない。決して誰も見捨てない。だからこそ、光を求めて生き続け、闇の中に在る人々に、寄り添い続けて生きてゆきたい。光が見えるその時まで、ずっとずっと寄り添い続ける。生涯そんな人でありたい。

だから私は、今日この時もいつものように、阿弥陀念仏をここで称える。京の都の東市、雑踏の中に身を隠し、薦(こも)を廻らしそこに坐し、眼前に乞食用の破盆を設け、穏やかに食を乞いながら、阿弥陀仏様にこの身を委ねて生きてゆく。少しでもあなたに近づくために。口に任せて阿弥陀念仏を称え続ける。

「南無阿弥陀仏、阿弥陀仏。南無阿弥陀仏、阿弥陀仏」

ああ阿弥陀様、あなたを信じ、この身をすべて委ねます。どうか見ていてください。あなたがくださったすべては、かならず私が受け継ぎます。

「第2楽章 闇に囚われし愚か者たち」に続く

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