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なるほど。ここがかの地蔵菩薩が本尊として安置されているお寺さんらしいですよ。地獄の姿を伝えたという地蔵菩薩が本尊のお寺、矢田寺がここです。

矢田寺の外観。

商店の立ち並ぶ寺町三条を少し上がったところに建ち、地元の人々からは矢田地蔵の名で親しまれています。賑やかな繁華街に建ってはいるものの、ひとたびその境内に足を踏み入れると、お寺独特の雰囲気がすべての私たちを包み込んでくれるのですよ。

矢田寺の提灯。

上の写真のとおり、本堂を囲むようにして多くの提灯が並べられ、その明かりは私たちの心に静かなる灯(ともしび)を灯してくれます。

矢田寺のお地蔵さんたち。

賑やかな商店街の中にあるにもかかわらず、矢田寺の境内に入ると一瞬にして空気感が〈動〉なるものから〈静〉なるものへと変化して、私たちを不思議な空間へと導く。

しあわせ大日如来さん。

こちらは賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)さん。
通称を〈べんつる〉さん。

賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)。

十六羅漢の第一尊者で、万病を治す法力があるといわれている尊者さんだそうで。悪い処をなでて祈念すると、霊験あらたかだとか。ということで、わたしは足あたりをなでて祈念。

合掌

長く健やかに歩けることを願って。

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さてさて、そしてこちらが矢田寺の本堂です。

矢田寺の本堂。

こちらの本堂には、高さ2mにもなる矢田地蔵さんの立像が安置されています。

本尊矢田地蔵。

写真ではなかなか見えにくいかと思いますが、なんとこのお地蔵さん、業火の後ろに安置されているんですね。地獄の苦しみの業火の中に立つ、壮絶な地蔵菩薩さんの姿がそこにあるのです。

このような壮絶な地蔵尊の姿を彫らせたのが、開山の満慶上人という僧侶さんです。お寺が所蔵する『矢田地蔵縁起絵巻』にはこんなお話が載せられています。
現世と地獄を行き来し、閻魔大王の補佐をしていた小野篁(おののたかむら)。その篁から地獄に招かれたのが満慶上人でした。地獄に招かれた上人はまず、苦悩する閻魔大王様のために祈り、その苦しみを取り除いてあげます。そして苦を脱した閻魔様はそのお礼にと、上人に地獄見学を許してくれます。

そしてそこで、満慶上人は見たのでした。

地獄で亡者を救済する地蔵菩薩。 (1)-min

地獄の業火を浴びながら罪人を救う地蔵菩薩さまの姿を。

上人はこれを見て大いに感銘を受けたといいます。

そして現世に戻ると、菩薩を象(かたど)った地蔵を彫らせたのでした。それが矢田地蔵というわけなのです。このお地蔵さんは、俗に代受苦地蔵と呼ばれ、地獄で亡者を救うお地蔵さまとして今もなお人々の信仰を集めているのです。

ちなみに、矢田寺の梵鐘は、六道珍皇寺の「迎え鐘」に対し「送り鐘」と呼ばれています。死者の霊を迷わず冥途へ送るためにつく鐘として人々から信仰され、一年を通じて精霊(しょうらい)送りには、多くの参拝者で賑わう、ということです。

参考文献

『京都魔界地図帖 ~地図と写真でたどる京都裏歴史ロマンの旅 』「矢田寺」(〈別冊宝島 2356〉2015年)。

矢田寺

  • 所在地
    〒604-8081 京都市中京区寺町通三条上ル523
  • TEL:075-241-3608
  • URL:https://kyoto-design.jp/spot/2861
  • 料金:境内自由
  • 由来:延暦15年(796)、奈良・矢田山金剛山寺の別院として創建。
  • ご利益:子孫繁栄・安産祈願など。
  • 開山:満慶上人
  • 拝観時間:8:00~19:30
  • 交通アクセス
    地下鉄「京都市役所前」駅下車、徒歩3分
    市バス・京都バス10・15系統「河原町三条」下車、徒歩3分。

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