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２０１４年公開
監督 落合賢
主演 福本清三
一生懸命やっていれば、どこかで誰かが見ていてくれる。
印象深いこのセリフがいつまでも心に残り続ける。たった一言だけれども、今を生きる多くの人たちの心に深く沁みわたる。そしてこの言葉を映画の中で、いや、おそらく現実の世界でも体現しておられるであろう、太秦時代劇の斬られ役、福本清三さんを主演に迎えて作られた映画がある。
太秦ライムライトがそれだ。
時代劇にとって当たり前に存在している役。しかし決してスポットライトを浴びることのない存在、「斬られ役」。そんな「斬られ役」に徹した男、香美山清一（演：福本清三）の〈最後〉ともいえる生き様を、切なくも感動的に映し出し、観る人すべての心に“斬られ役”魂の物語を刻みつける。
時代劇全盛期には１００名以上もいた「斬られ役」。しかし時代の流れとともに映画やテレビからは次々と時代劇が消え去り、それとともに「斬られ役」も数えるほどしかいなくなってしまった現在。そんな時代の趨勢のただ中にある京都・太秦で、それでも「斬られ役」としての生涯を生き続けようとする香美山さん。その姿はまるで、〈最後のサムライ〉のような静かな美しさがある。
毎晩毎晩映画村の片隅で一人稽古に励み、たとえ自らの役柄が意に添わぬものだとしてもそれを全うし、ひたすらに自らの本分を静かに貫こうとする。無常の世に翻弄されながらも静かにたたずむ姿は、それだけで感動を呼び起こす。
時代とともに消えゆく存在となるかもしれぬ時代劇。しかし、このような時だからこそ、今を生きる〈サムライの魂〉が込められた太秦ライムライトという映画が、心に深い感動を与えてくれるのではないだろうか。時代劇は決して失われていいものではない。そこには、義理と人情、仁の心、そして〈サムライの心〉というものをつねに人々に教えてくれているものではないのか。〈同じことを繰り返してばかり〉ではあるが、それは〈繰り返し語ることに意味がある〉からではないか。太秦ライムライトという美しさと静かなる荘厳さをもったその映画を見て、そのようなことを私自身考えたものである。
そういえば、
当のわたしも、幼い頃は銭形平次や水戸黄門、暴れん坊将軍など、よく視聴していたな。こんな人物に憧れていたな。ということをいま思い出したのであった。
この記事を書いた人
じゅうべい(Jubei)
みなさんこんにちは。今日も元気がとまらない地球人、じゅうべいです。好きなことは遊ぶこと（漫画に映画、音楽（Jロック等）にカフェ巡り）です。
よろしくお願いします。
