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はじめに
コラム子の家から徒歩10分足らず。
左京区の吉田神社と双璧をなす、京都の節分で有名な壬生寺があります。
目と鼻の距離に暮らしていながら、コロナ禍などでここ何年間か足が遠のいていましたが、今年は久々に友人と付近をそぞろ歩きしてきました。
坊城通りかいわいのにぎわい
節分と狂言で名高い壬生寺は、京都独特の地名で言い表すと中京区坊城通り四条下がるにあります。
四条通りは京都のメイン・ストリートの1つといえますが、その四条通りと交差する坊城通りは非常に道幅が狭く窮屈な細い道です。
「今年はどれくらい混んでるかな?」
「今はまだ昼間やから、ぎゅうぎゅう詰めで歩けへんほどではないんやない?」
そんな話をしながら四条坊城の交差点に差し掛かりりますと、

四条坊城の交差点
付近は静かなもので、パット見には普段とさほど変わりません。
大して人も出ていない感じです。
坊城通りを左に折れてそのまま下がって(南にという意味)行くと、通りに沿ってぽつりぽつりと並ぶ屋台が目に入りました。

坊城通りに出ている屋台
「ああ、屋台も出てるなぁ。せやけど、コロナの前はこんなやなかったえ。もっとすごかった。通りの両側はぎっしり屋台で、立錐の余地もないくらいやったもん。」
「それに、人もそんなに出てへんね。昼間やしかな?」
以前は人込みでもみくちゃになりながら進むしかなかった坊城通りですが、今では打って変わって閑散としています。
お世辞にも活気があるとはいえません。
昨今は屋台を出してももうからないのでしょうか。
この7年の間の変わりように少し寂しい気持ちがします。
壬生寺の節分会
坊城通りをすいすい下がっていくと、ものの3分もせぬうちに壬生寺に到着しました。。
寺の参道に入る手前に立て札があって、

壬生寺の立て札
参道沿いに数軒の屋台が店を出していて、ここは割合にぎやかです。

壬生寺への参道

山門左手の節分厄除大法会
山門をくぐるとさすがに屋台はなくなりますが、代わりにパッと目に付くのが厄除けの炮烙(ほうらく)を販売しているテントの数の多さです。
炮烙(ほうらく)とは素焼きの茶色いお皿のことで、節分に参詣した人の多くがこれを買い求め(1枚700円)、めいめい墨汁で家族知人の氏名・年齢・性別・願い事などを書き記して奉納するという壬生寺独特の変わった節分の風習があります。
奉納された1000枚以上の炮烙は、節分の夜のメイン・イベントともいえる壬生狂言のオープニングの演目「炮烙割(ほうらくわり)」で、舞台から一挙に投げおろされて木っ端微塵に割られてしまいます。
壬生寺には、自分の収めた炮烙を割ってもらうと、その年1年の厄が払われて福が授かるという古くからの言い伝えがあるのです。

炮烙を買い求める人々

購入した炮烙に願い事を書く人たち

壬生狂言の演目「炮烙割」の圧巻のシーン
壬生狂言とは鎌倉時代から続く壬生大念仏狂言(無言劇)のこと。
1300年以上にわたって壬生界隈の人々によって受け継がれてきました。
節分の期間(2月2日~2月4日)、毎日17時から21時の間と4月29日~5月5日、10月のスポーツの日の前後3日間に催されます。
狂言の演目は全部で30あるとされていますが、一番人気のある出し物は何といっても豪快な「炮烙割」です。
壬生狂言の鑑賞は無料ですが、毎年非常に込み合います。
コラム子と友人は炮烙を買い求めることはせず、境内のにぎわいを見物して引き上げました。

炮烙を奉納後、本堂で手を合わせる人たち
帰りに友人は、この日の記念に豆を1袋(400円)買い求めました。

壬生寺で販売している節分の豆の袋
参道沿い(坊城通り沿い)の新撰組ゆかりの和菓子屋「鶴屋鶴壽庵」(つるやかくじゅあん)にて
壬生という地名は節分でも知られていますが、ひょっとするとこの壬生の名前を節分以上に世に広めたのは新撰組との深いかかわりからかもしれません。
現在でも歴史ファンをひきつけてやまない新選組の屯所(とんしょ)が置かれていたのが、他ならぬこの壬生の地なのです。
新撰組とは、近藤勇、土方歳三、沖田総司などを中心に江戸幕府の権威を守るために京都で活躍し、「誠」の旗印で恐れられた幕末最強の剣客集団です。

近藤勇
近藤勇ら24名が京都で新選組を結成した時、私邸を献上した人物が壬生の郷士・八木源之丞(やぎげんのじょう)で、彼らの屯所(とんしょ、警察や兵隊が駐在している詰所のこと)として使われたのが「八木邸」でした。
「八木邸」は壬生に現存しており、八木家の末裔の人たちは、今日では壬生寺のお膝元で和菓子屋「鶴屋鶴壽庵」(つるやかくじゅあん)を営んでいます。

鶴屋鶴壽庵の外観
鶴屋鶴壽庵では平日料金1100円を払えば、ガイド付きで邸内を見学させてくれます。
コラム子はこれまで見学したことはありませんが、聞くところによると新選組の幹部であった芹沢鴨(せりざわかも)が暗殺された際にできた刀傷と血痕が邸内の柱に残っているのを見ることができるそうです。
なお、邸内を見学した後には、店の和菓子・屯所餅とお薄を味わうことができます。ただし、節分期間中は見学は実施していません。
さて、壬生寺の節分を見学した後、友人とコラム子はここで一休みしました。
毎年節分を祝って、この店では銘菓・「壬生の郷」(みぶのさと)という羊羹とお薄の提供(代金・800円)があります。

羊羹とお薄の写真
お薄と一緒に味わった羊羹・「壬生の郷」は村雨餡がほろほろと口の中でほどけて大変美味でした。
おまけ―――うれしい無料の甘酒を飲み放題でほっこりする
これは地元の人にしか知られていないと思いますが、八木邸から四条通りを越えて坊城通りを少し上へ(北の方へ)行くと、毎年節分に無料で甘酒をふるまうディスカウントの酒屋「アルファ」があります。
食い意地のはったコラム子と友人は、もちろんそこへも足を延ばしました。
店の表ではくらくら煮立った大鍋を前に、アルバイトと思しき店員さんが「美味しい甘酒をいかがですかぁ~?」と道行く人に盛んに声をかけています。
壬生寺からいくぶん離れたこの付近は地元の人でもほとんど通らないためか、立ち止まってごちそうになっている人は1人もいませんでした。
ただし、コラム子と友人の2人は別。
湯気の立ち上る鍋のそばに駆け寄って、早速「くださいなぁ!」とごちそうになりました。
生姜のよく効いた甘酒はぷ~んといい香りがして身体がぽかぽかと温まります。
出来立ての甘酒が無料で飲み放題。
何ともうれしいもてなしです。
皆さんも壬生寺の節分会に行く機会がありましたら、ぜひ美味しい甘酒のサービスにあずかってみてください。

甘酒の番をする女性店員

甘酒の湯飲みの写真
この記事を書いた人
つばくろ(Tsubakuro)
京都生まれ、京都育ち、生粋の京都人です。
若い頃は京都よりも賑やかな東京や大阪に憧れを抱いていましたが、年を重ねるに従って少しづつ京都の良さが分かってきました。
このサイトでは、一見さんでは見落してしまう京都の食を巡る穴場スポットを紹介します。













